日本の電波情報通信技術の研究拠点、横須賀リサーチパーク(YRP)へ行きました。この地には、YRPの開設前から存在した電電公社の研究所を皮切りに、特に無線通信分野に関わる研究機関が多く集積しています。
今回はNTTドコモR&Dセンタにある展示ホール「WHARF」を見学します。WHARFは将来の移動通信とスマートライフを実感できる体験型施設です。
見学は「ドコモの描く未来の世界(2020年ビジョン)」の映像から始まります。
シアターで映像を見た後は、未来のライフスタイルを実際に体験するコーナーへ。
「モバイル統計」は、モバイル端末を持つ人々の属性を基地局を通じてビッグデータとして活用する手法で、その場所の人口統計をリアルタイムに推計するという技術です。
「バイオチップによるヘルスケア」は、人体から排出される微粒子を採取し分析するバイオチップとモバイル端末をリンクさせることで、日常的に健康状態を把握することができる技術です。
「コミュニケションクラウド」は人々のコミュニケーションを補助する技術です。相手の属性データをクラウド上に置きいつでも呼び出せる状態にしておくことで、人間の記憶の補助的な役割を果たせるのだそうです。
続いては現在供用中のサービス紹介です。2015年に開始した第4世代(4G)サービス「LTE-Advanced」では、異なる帯域を束ねて使うキャリアアグリゲーションや複数のアンテナを使うMIMOを活用し、更なる高速通信を実現しているそうです。ここでは模擬通信装置を用いて複数のハイビジョン映像を同時転送する様子を見せていただきました。
最後は試作品の展示コーナーです。指の振動で作動するスイッチや、同時音声翻訳のデモなどが展示されていました。端末に触れながら体験できるので楽しいです。
見学を通じて、少し先の未来を垣間見たような気がします。